同性婚の話

近親婚と大きく違うのは、民法上で禁止としていない、という事。
にも拘らず、日本で何故、同性婚が不可なのかと言えば、「日本国憲法24条(家族生活における個人の尊厳・両性の平等)1項にある、"婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し"という表現は異性同士を指す」、「"男、女、父母、夫婦"などの用語が用いられている」というのが大きな理由となっている。
まるで後付けの理由のようだが、実は後付けだ。憲法民法作成時に、同性婚は全く考慮に入れられなかった。当然、婚姻は異性同士で行われるものとし、まさか明文化する必要がある事態(同性の婚姻が発生する事態)になるとは想定していなかったのだろう。
近親婚は民法改正でもしかしたら認められるかもしれないが、同性婚の認可には上記の憲法条文が出される限り、憲法改正が必要になる。
想定していないことが起こり、非常事態になることはよくある。例えば、いつかの銀行やいつかの株式売買システムがそうだ。これから会社から団塊世代が居なくなって会社のシステムの保守に混乱が起こるかもしれない、2007年問題もある。この際も、想定していない事態が起こるかもしれない。
それら、新システムが起こす混乱を未然に防ぐために、開発には、"テスト"と呼ばれる工程がある。起こりうる出来るだけ多くの事象を挙げてそれに対してシステムが正しく処理を行えるかをチェックする作業だ。自動販売機でいえば、偽札が入った時、おもちゃのお金が入った時、蹴られた時、お釣りが無くなった時、などなど、様々な事象を考える。確率的に起こらないだろう、という考えはテストという工程にとってマイナス要因になる。確率が幾ら低くても、起こる可能性はある。同性婚の様に。
よって、同性婚という項目から見た時、明らかに間違いなのは憲法民法の方であり、今後認めるにしろ認めないにしろ、改正の必要はある。
ところで、時々異性同士を見ていても思うのだが、わざわざ結婚をする理由が無い場合が、しばしばあるような気がする。まあ、両者の自由ではあるのだが。