『智代アフター』思いつくまま書き尽くす
『春原アフター〜And, It's a BENZA Cover〜』希望。
アフター編は、いかに、岡崎朋也にとって、春原陽平が大きな存在だったかって事ですかねえ(笑)。
もう少し耽美ネタを続けると、D&Tのシナリオでも鷹文が頑張ってたね。おえええええ。
さて、本題に入れるかしら。
朋也が死ぬ事により、物語の主人公はプレイヤの操作する岡崎朋也では無く、智代である事は明確である。『智代アフター』とは、『CLANNAD』以降の、智代と朋也の物語ではなく、智代の物語だった。
前半は智代とともの物語、後半(アフター編)は智代の物語、とすると、プレイヤが操作する岡崎朋也の存在の意味は何だったか。
智代が朋也を失う過程で、悲しみはしたが、ともを手放す過程ほど、自分を見失う描写は無かった。それは、前半の、ともを手放すまで、朋也・鷹文・河南子に支えられ、智代自身が成長し、最後のともとの約束が智代を支えた結果である。
朋也の死は、智代にとって、「何があっても耐えられる」最大限度の出来事だった。そして、朋也の死以外に、この限度に到達する出来事は起こりえない。従って、朋也の死は、何よりも確かな智代の成長の証明となる。何故、朋也は死んだか。智代の成長の証明のためである。
この物語を読んだプレイヤは、智代の成長を認めざるを得ない。そして、2度と朋也として智代の物語に関与できない事も認める。それは、プレイヤを明らかな傍観者とした『AIR』以上の突き放しである。
『MOON.』『ONE』『Kanon』『AIR』『CLANNAD』。Keyの物語はファンタジィ要素・記号要素を多用してきた。『智代アフター』にはファンタジィ要素は一切無い。あるのは、出会いと別れ、過去と未来、成長と死、父と母、親と子、家と仕事、戦闘と休息、喜怒哀楽。現実である。徹底的に現実を描いている。もう少し絞ると、人生(Life)を描いた。正直、珍しい作品だと言える。
智代は幸せか。朋也がいる世界以上の幸せは、朋也のいない世界では得られないだろう。従ってNOである。
しかし、これは『AIR』の様に幸せを掴む(見る)物語では無かった。コピィは「人生の宝物を探しにいこう」。誰の言葉か。上に書いた通り、これは智代の物語である。従って、これは智代の言葉だろう。智代にとって、「人生の宝物」は何だったか。朋也の死さえ乗り越えられた、"強さ"、か。
葉鍵板荒れすぎ。
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