切なさ(少女漫画風味)

『死にぞこないの青』『きみにしか聞こ

死にぞこないの青』。可も無く不可も無く、いじめ、先生への復讐、オチまで原作通り。絵で見ると、やっぱりアオは気持ち悪い。
『暗いところで待ち合わせ』。これは少し尺が足りなかった。ミチルが家から出て、カズエの家に行くまでの様子はもっと丁寧に描いて欲しかった。これだけが惜しい。
来年秋に田中麗奈と台湾俳優で映画化するとか。台湾から俳優を呼んだ理由が分からない。
『しあわせは子猫のかたち』。乙一と言えば切なさ炸裂物語。その切ない系の代表作。ミステリィ要素もお笑い要素もそのまま。
どれも、登場する男が格好良くて羨ましい。きみにしか聞こえない』。切なーい。こういうファンタジィだけど、現実味があって、切ない物語は好きだけど、やっぱり悲しい。『ファウスト』vol.6 SIDE-A収録の『窓に吹く風』も、『智代アフター』も、良い物語だけど、やっぱりパートナがいる世界以上の幸せを得られるかと言われると、疑問なわけで。
『傷』。切ないけど救われた系。こういう設定を思い付くのはやはり才能。
羽住都の挿絵からも思っていたけれど、やはり乙一の書く物語は少女漫画テイスト。男は格好良いし頭が回る。女は可愛く奥ゆかしさがある。乙一は実は女性だ、と言われても全く不自然では無い位の人物描写だと思う。