物語らう口もまた妖しきことなり

夢枕獏雨晴れて月は朦朧の夜―自選恐怖小説集 (角川ホラー文庫)』読了。
『骨董屋』の「縁綺堂」は、『ものいふ髑髏』の『もののけ街』に出てきた「縁綺堂」と設定が同じなので、同じ店かと。吉田ひろゆきY氏の隣人』の様な雰囲気が、心地良い様な気味が悪い様な。
解説にある「形式に縛られないアイデアと文体」というのは作家が持って当然のものだと思う。それぞれのアイデアや文体に魅力があって、それを持っていない者は作家ではない。
何はともあれ、夢枕獏の短篇小説はそれぞれベクトルが違っていて面白い。