Seven Gardens

古屋兎丸Garden (Cue comics)』読了。
幻想、快楽、目覚め、葛藤、科学、後悔、破滅、の7つのテーマに分け、1993年、1996年から2000年の間に描かれた初期の古屋兎丸の短編が収録されている。
元美術教師の肩書きを持つだけあって、絵は当然素晴しく上手い。ストーリィのオリジナル性もあり、漫画として最高の1冊。思春期の者達にはお勧めしないかもしれない。
攻撃的でもあり、冒険的でもあり、幻想と現実の中間の様な雰囲気で、夢枕獏氏の小説とはまた違った不気味さがある。漫画だからこそ表現出来ている描写もあるだろう。漫画という媒体を活かしきろうとする筆圧が感じられる。
袋綴じの『エミちゃん』は、何の躊躇いもなくカッタで切るという儀式を一気にこなし、一気に読んだ。これは危ない。
"グロい"と"エグい"の違いが分かるだろうか。この本に収録された短編⁄中編漫画はエグい。グロさに対してはある程度免疫があるが、エグさにはあまり免疫が無いので、触れるとダメージが大きい。でもやめられない。

Garden (Cue comics)

Garden (Cue comics)