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夢野久作あやかしの鼓―夢野久作怪奇幻想傑作選 (角川ホラー文庫)』読了。
死後の恋』、『瓶詰地獄』、『悪魔祈祷書』、『支那米の袋』、『難船小僧』、『幽霊と推進機』、『怪夢』、『白菊』、『いなか、の、じけん』、『木魂』、『あやかしの鼓』収録。つまり、全て青空文庫にあるので、わざわざ本を買って読む必要は無い。コンテンツの価値は同じである。
解説にも書いてあるが、夢野久作の短編は(サリンジャーなどと違って)割と手に入れ易いので、読む機会は避けない限り得易いのだが、問題はあの文章と言うか片仮名の擬音語や擬態語や会話文が、馴れない内は読み難く、文章の構成が短編でも時々ややこしかったりして、初読者が避けてしまう。
また、パソコンで青空文庫のファイルを開いて、横書きで読むと、『ドグラ・マグラ』を縦書きで読んで馴れたものだから、違和感を感じてしまう。
非常にややこしい。
どの短編もまさに、夢野文学。怪しく、暗く、SFチックで、ミステリィテイストで、耽美で、暴力的で、悲しい。