春ノ眠リ

17時までの記憶があって、ちょっと寝ようと思って、ベッドに横になって、違う世界の映像を再生して、目を開けたら20時半。
喉を震わせ、腕をずらし、目を動かし、足を曲げ、腰を捻る。
体は覚醒に慣れ、パソコンは休止状態になり、窓を開けたままだった部屋は太陽の恩恵を失い暗く冷え、外には自動車が数分おきに走り、その度に道路とタイヤの摩擦の音と、エンジンの唸る音と、滑るライトの光が窓から侵入してくる。
違う。