Second Lifeがつまらないらしい

例えば、ラジコンヘリコプタを買う時に、自分はお金を制作者(会社)に渡し、お金と時間を奪われるだけなのだ、という感覚しか無いとすれば、恐らく誰もラジコンヘリコプタを買わないだろう。
例えば、ある観光地に行った時に、そこには一切の見世物は無く、閲覧有料の写真と動画が並べられている公民館しか無いとすれば、誰もその観光地に行かないだろう。
勿論、実際にそんな事はなく、ラジコンヘリコプタを買えば、自分はヘリコプタを飛ばす楽しい時間、飛ばし方を覚え鍛え学ぶ充実した時間が得られる。観光地に行けば、そこにはいつも居る場所以外に属するものがあり、人が居て、何か発見がある。例え何もしなくても、休息だったり、気持ちの入れ替えと言った何かを得る事が出来る。
Second Lifeの中を見ると、企業の手が広がっている事に気付く。何をするにもお金が掛かるし、そこら中に企業の広告が散らばっている。
この世界に居ると、何をするにも、その向こうにいる企業の金儲け根性がちらついて、これをすればどこそこの企業にお金が入るんだな、これをすればあの会社の収入になるんだな、と考え易くなる。
その先の楽しさだとか、代替で得られる価値が非常に想像し難い。単に慣れていないだけなのかもしれないが、慣れにくい世界というのも問題で、早い段階で多くのユーザを獲得したければ、改善しなければならなかった。
第2の人生が必要な程、第1に満足しているとも、逃げ出したいとも思っていないのも、興味関心を持てない原因かな。
ところで、自分が見ている画面の中心に自分(の分身)が居るというこのインタフェースは、ある偏ったジャンルのゲームのインタフェースに慣れた自分としては、非常に見難い。これでは、現実(First Life)に居る自分と、仮想(Second Life)に居る分身と、見ている景色が異なるではないか*1。自分の背中を見続ける人生なんてあるものか。

*1:目一杯ズームインすると視点が同じになるんだけどね。