マスク

妙な夢を見た。
僕はどうやらスタントマンらしき者で、ウルトラマンの様なマスクとスーツを着て演技をするらしい。
どうやら台詞を言う必要があるらしい。勿論日本語だ。
僕は出番まで、スーツを着て椅子に座り台本を読んで台詞を覚えている。少し暗い、屋内だった様に思う。台詞は割と長く、間違えてはいけない、というプレッシャを何故か強く感じていた。監督が怖いのかもしれない。
本番の時間がきた。僕はマスクを付け、明るい舞台に立ち、カメラが自分に向いていることを確認する。
自分の台詞を言おうとした、その瞬間、マスクの鼻の辺りから、僕がこれから言う予定である台詞が、僕とは違う声、僕より少し高い男声で出始めたではないか。
少し驚いたものの、これは楽で良いと、マスクが出す声と自分の覚えている台詞が合っているか耳と頭で確認をしながら演技をする。踊っているらしい。いつマスクの声が止まっても良い様に、僕は台詞をすぐに出せる様に心と体の準備をしていた。
トラブルもなく演技が終わり、近くに居たカメラと目が合ったところで目が覚めた。

クラウザーさん人形
クラウザーさん人形 posted by (C)Yoshiyasu