iPod touchとKindleのディスプレィサイズに適したPDFの作り方

日本からの注文対応未定なのが惜しい。1万円を切っている電子書籍端末、しかもブランドも評判も申し分ないものというのはもう最大の衝撃じゃなかろうか。広告が出るなどというのは、文庫本の帯、あるいは、巻末の既刊紹介ページに比べればちっとも気にならない。出来のいい広告なら積極的に表示して欲しいとも(僕は)思う。

閑話休題

4月から電車で通勤するようになって、電車の中での過ごし方に困っている。これまでは自転車で通学していたものだから、30分以上周りを人に囲まれ立った状態での時間の使い方が分からない。どうやら僕が電車に乗る時間は、ノートPCを広げて使うスペースが無いようだが、iPod touchや携帯電話を操作したり見る程度の余裕はある。持っていないけど、iPadKindleを持っていれば多分使えるだろう。

iPod touchKindleはPDFを表示できる。しかし、ディスプレィサイズに適したPDFでないと、拡大/縮小処理がかかり、動作や表示に影響が出る。また適したアスペクト比でないと表示部全体を活かせない。http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_displays_by_pixel_densityを参照して、各デバイスに最適なPDFのサイズを算出してみた。

まず、iPod touch (僕が持っているのは第2世代)は、3.5 inch (= 88.9 mm)のディスプレィを持つ。したがって、ディスプレィの横幅は 49.31 mm (320 px)で、縦幅は73.97 mm (480 px)となる。GoodReaderでPDFを表示すると、ディスプレィいっぱいに表示するので、最適なPDFサイズはディスプレィのサイズと一致する。

次に、Kindleは6 inch (= 155.4 mm)のディスプレィを持つ。実機を持っていないので、ググって色々と情報を集めた。PDFはこのディスプレィいっぱいに表示されず、四辺に余白(情報表示を含む)が出来るそうだ。また、Kindleの表示にはportraitモードとlandscapeモードがある。調査の結果、まず、portraitモードのPDF表示横幅は85.09 mm (560 px)で、縦幅は111.76 mm (735 px)となる。landscapeモードのPDF表示横幅は109.48 mm (720 px)で、縦幅は81.29 mm (535 px)となる。

表にまとめると、以下のようになる。

Device width height
iPod touch (2G) 49.31 mm / 320 px 73.97 mm / 480 px
Kindle (portrait) 85.09 mm / 560 px 111.76 mm / 735 px
Kindle (landscape) 109.48 mm / 720 px 81.29 mm / 535 px

この最適なサイズのPDFを生成するためのLaTeXドキュメントを書いてみた。

縦書き文書を生成したければ、\documentclass{tarticle}と以下のスニペットが使える。

Kindleのサイズが本当に最適か検証出来ていないが、とりあえずiPod touch青空文庫や英単語帳のテキストPDFでも入れて、電車の中での過ごし方をあれこれ試してみたいと思う。