問題発見

ドナルド・C・ゴース、G.M.ワインバーグライト、ついてますか―問題発見の人間学』を読んだ。買ったものでは無く、研究室で勉強の合間に頭を休めるために、本棚に置いてあったものを適当に摘んだ。
一応、読むのは2回目になる。前回は約4年前、大学に入ってすぐの事で、内容はあまり理解していなかった。読むための論理構造が頭に無かったんだろう。
訳者は、『プログラム作法』『プログラム書法』でもお馴染の、東京工業大学の木村泉先生。

問題とは、望まれた事柄と認識された事柄の間の相違である。(P.15)

試験は試験であって、外界で生成された問題ではないのだから、試験問題を解く場合には多くの一般的な手掛りがある。(P.128)

問題発見とは。問題の定義。解法の定義。解答の定義。SEの目で見れば要求分析の話になるのだろうが、分野に関係なく、誰でも面白く読める本だと思う。物語絵本のように実例を面白可笑しく伝え、その内容から教訓を得たり問題発見の訓練をしたりする。
研究というのは、問題を発見し、焦点を絞り、問題解決の手法を模索する。研究をこれから始める人にはこの本を読んで欲しい。だから、うちの研究室にも置いてあったのだろう。

解答は次なる問題を生む。

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

ライト、ついてますか―問題発見の人間学