劇場版AIR鑑賞

ネタバレ全開で。
池袋シネマサンシャイン劇場版AIRを観てきた。映画は12月にZOOの試写会を観て以来。観客は成人病率が高いというか、ぶっちゃけると見るからにオタク風ばっか。映画が映画だからな。結構良い席に座れた。
感想。国崎がお金持ってたり、国崎が普通にどろり濃厚を飲んだり、国崎の人形劇が大好評だったり、国崎の性格が人嫌いで異常なくらい暗かったり、国崎母が生きてたり、国崎が「no idea」や「dot」などとありえない単語を使ったり、町に電車が走ってたり、ラーメン定食は店でだったり、夏祭りがやたら大盛況だったり、観鈴がやけに積極的だったり、観鈴が「がお」って言ったのは一回きりだったり、観鈴がGAOGAOTシャツ着てたり、観鈴の病気が「死に至る恋の病」風に処理されたり、晴子が国崎を呼ぶ時は「国崎君」だったり、晴子のリアクションが古かったり、晴子の職業がやけに地味でガテンだったり、橘啓介が眼鏡キャラだったり、美凪&佳乃がセリフ無し超脇役だったり、みちるが子供に紛れてたり、ポテトがテレビに出てたり、そらがデフォルトで空飛べたり、神奈がツンツン属性無しだったり、柳也がデフォルトで方術使いまくってたり、神奈&柳也が結ばれちゃったり、裏葉の存在意義無かったり、夏祭りが晴れだったり、ゴールに国崎もいたり、、、、、と色々あるわけですが、「劇場版 extends AIR」として解釈すれば良い作品ではないかと思う。
つまり、AIRのキャラクタとDream/Summer/Air編を合わせたゲームの大まかな流れ。以上を合わせてアンソロジを作るとこんな感じかな、と。つまり、「AIRのようでAIRでない物語」。
だって、原作を知っている者としてはありえないでしょう。神奈と観鈴の関係は不明だし、国崎が観鈴を助ける力を持っているのに何もしなかったり、国崎がそのまま旅を続けてるし。原作で考えたら全部バッドエンドよ。
止め絵が多かったり、顔のアップが多かったり、画面2分割したり、あれは何なんでしょう。80年代アニメかと思った。最初の方で連発して見せられた時は、うわ何だこれ、とまで思った。国崎が橘啓介を殴った時も「あしたのジョー」だったしなあ。監督の悪い癖だな。あの演出のせいで映画全体の評価が下がる。
100分の中にどうAIRを詰め込むかというとても難しい課題があっての映画なので、原作と同等に並べて比べるのは正しくない。成る程、観鈴の夢として神奈の記憶を見せるのではなく、神奈と観鈴の関係を犠牲にしても、物語として観鈴に読ませたのは良い方法だったかもしれない。
気になったのは、登場人物が「暑い」って言ったような記憶が無い。確かに、観鈴の学校が夏休みだし、台風来てるし、夏祭りだし、汗の描写もあるので「夏」なのだが、誰か「暑い」って言った?原作は「腹減った」「暑い」のオンパレードだった。映画は風の印象が強い。登場人物の髪のなびく様子がよく描かれていた。観鈴の部屋での母娘の会話シーンとか。暑さよりも風・空の描写重視にしたのかなあ。
原作の伏線などはことごとく破壊されているので、原作信者に評価は難しい。しかし、原作知識ゼロ状態の人は楽しめる作品かと思う。少し哀しい純愛映画として。「空の中心で、愛を叫ぶ」
公式ページ:http://www.air2004.com/