絵で見る気象

休日に朝から大学に行くと、構内でキャンバスを広げて絵を描いている人を何人か見掛ける。構内には鳩や雀や猫も沢山居るが、絵を描いている人達は大抵、建物と地面と木と空を対象にして、何時間も、あるいは何日も掛けて描いているらしい。
写実的な絵を描く人はどうしてカメラを使って写真を撮らないのだろう。目に見える事実としての形を紙の上に描き、目に見える事実としての正しい色を紙の上に塗るのであれば、写真を撮って印刷しても同じじゃないだろうか。
人間の思考の面白さの1つに、対象のデフォルメが出来るという事柄がある。ある時期以降の物真似の主流がそれだが、特徴を表すものを大きく、それ以外を小さく、つまり対象のイメージを極端に、大袈裟に表現するというのは、人間が得意とし、コンピュータが不得意とする思考だと考え、とても面白いと思う。
絵を描く人は、もっと、人間にしか出来ない行為を、人間の営みの面白さを最大限に活かした方法で、絵を描いて欲しいと思う。
画像内の対象をデフォルメ化するプログラムはあるんだけどね。
僕はヨダ絵が大好き。