大場つぐみ考察

大きく分けて、今までの『DEATH NOTE』は3編に分類できる。

  • 月(キラ)の誕生、デスノートの定義、Lとの対決など、心理描写・頭脳戦を中心に描いたL編(第1部:1)
  • 一旦、デスノートを敵側に配置し、月を正義とし、本格推理(紛い)を描いたヨツバ編(第1部:2)
  • 月(キラ)を復活させ、過去のキャラをほぼ全殺しにして、Lの後継者M&Nとの対決を、人間の動きを中心に描いているM&N編(第2部)

どの編も1人が書いたと考えることも出来るのだけれど、それよりも、3人が書いたと言う方が自然に見えないだろうか。
と言うのも、現在連載中のM&N編(第2部)を、L編と比べて読んでみて、確かに頭脳戦であるように見えるのだが、それよりも目立って人がよく動く。死神の追加→役目が終わったらすぐ退場、脇役扱いだった粧裕の誘拐、夜神局長死亡、適度に追加される新キャラ、警察メンバ内部で起こる疑惑、照の独自の判断での行動、などなど。L編に比べ、人がよく動き、月がその場その場の判断を下している。一見、L編ほど月が落ち着いていない。
ヨツバ編は、L編ほど盛り上がりが少なく、ラスト付近の解決→L死亡まで、比較的退屈な雰囲気が続いたため、あまり人気が無い編だ。
また、L編・ヨツバ編・M&N編の初登場人物の名前を見ると、ヨツバ編はL編と比べ、命名にそれほどインパクトが無い。L編は月=ライトと読ませたり、流河旱樹弥海砂など、変換ですぐに出てこない奇抜な名前が主要キャラとして登場した。一方ヨツバ編では、キラ候補であるヨツバメンバの名前は、三堂芯吾、尾々井剛、奈南川零司、葉鳥新義、樹多正彦火口卿介、紙村英、鷹橋鋭一、とそれほどインパクトが無い。まるで普通の推理小説の登場人物だ。また、脇役の白バイ隊員を白場維人と命名する横着さを見せた。ここでも、L編とヨツバ編の原作者の違いが匂う。M&N編は魅上照が出た。"月"に対して"照"と考えても、特に原作者を分ける理由にはならなさそうだ。
原作は、読み切り(主人公の名前は鏡太郎)も第1話からも、大場つぐみ、と書かれている。謎の人として、実はガモウひろしだ、乙一だ、と推測が氾濫している。
ここで、「大場つぐみ=大バツ組」と読めるという事が気になってきた。
もし、上記の3編が別の人によって書かれた原作によって出来ているとしたら、「大場つぐみ=大バツ組」として少なくとも3人の組の連作という形で原作が書かれている、と考えられる。
過去に大場つぐみのインタビューが載った事もあるが、例えばリーダのインタビュだったかもしれないし、創作かもしれない。それは幾らでも言い訳が出来るので、大場つぐみが1人であるという保障にはならない。
さて、どうだろう。

「ふっ 女なんて簡単なもんだ」「彼女は僕のパートナーとしては知性が足りなくて・・・」(笑)。来週(明日)発売の『DEATH NOTE』を読むと分かるセリフ。あの極悪顔が大好きだ。