死体描写で騒ぐな

原作:大塚英志、漫画:山崎峰水黒鷺死体宅配便 (角川ホラー文庫 (H120-1))』読了。
様々な能力を持つ某仏教大学の学生5人が結成した「黒鷺死体宅配便」。その名の通り、運ぶものは死体。死体を見つけ、死体の声を聞き、死体からの依頼に応じる。勿論、仕事なので報酬は貰う。だけど、皆良い奴なので、結局ボランティアになることも(この辺は"お約束")。
大塚英志の本は、文庫化の度に改訂版が出たり、改訂と銘打っていなくても、内容にプラスアルファがあったりあとがきが追加されていたりと、後に出る本の方がお得感が大きい。
この『黒鷺死体宅配便』も、5巻まで出ているコミックスの第1巻の文庫化なのだが、番外編として『怪』vol.20に掲載された『松岡國男妖怪退治』が収録されている。あとがきも文庫のために書いている。松岡國男は、勿論柳田國男
『くもはち』と同類の民俗学漫画だが、妖怪ではなく死体というホラー。山崎峰水のスタイリッシュな絵のおかげか、それ程怖くは無い。
確か、少年エースは『多重人格探偵サイコ』連載開始当時、死体描写に難癖を付けていたが、気付けば適度にオープンになっていたんだな、とこれを読んで改めて思った。
さて、続きは文庫化されるのだろうか。